『僕の彼女を紹介します』

bergk2005-01-03

お正月映画の大本命『僕の彼女を紹介します』に行ってきました(ひとりで)。
同監督の『猟奇的な彼女』が面白かったのと、予告編で「83%が泣いた」を連発していて前から観たかった映画です。『初恋のきた道』や『北の国から』の「泥のついた一万円札」など、思いっきりベタなものにヤラレやすい自分としては、カップルの隙間で一人泣きという失態を覚悟していました。映画館へ向かう途中、ティッシュ配りを探したくらいです。
 前半は『猟奇的な彼女』同様、女王様と下男、笑わせるシーンが中心。警察が舞台ということもありアクションも派手です。予想どおりのイイ感じ、ドタバタ劇で最後にガツーンとお願いしますよ、と期待が高まります。話は、テレビ特番の「世界の珍ハプニング特集」でしかみられないようなハプニングで展開しますが、最後の泣きを期待して、あえて突っ込まずそのまま受け入れました。また、この映画には『雨に唄えば』『アメリ』『アンタッチャブル』などの名作へのオマージュが多数散りばめられています。
これから見る人のためにストーリーは省略しますが、ひとつだけ。最後に超ド級のオマージュが用意されていました。丹波哲郎の『大霊界』へのオマージュ!です。日本通のタランティーノでもできなかった力ワザ。で、ここが一番の泣きどころ。前の席のカップルはハンドタオルを奪い合あって泣いています。後ろからは、涙で鼻をすする音が聞こえます。完全に取り残された。中州にテントを張って、朝起きたら周りが川になっていた、そんな感じ。めまいで倒れそうでした。追い討ちをかけるように、帰りのエレベーターで「今までで一番泣いたかも」とCMと同じことを言う、目を赤く腫らした女の子に挟まれる。「ホントに泣いたんだ…」と僕はポカーン。83%に入る自信があっただけに、エレベーターのドアが開くまで、すごい孤独感でした。帰り道、昔読んだ『よく飛ぶ紙ヒコーキ』を読みかえしたくなった。(紙ヒコーキが、映画のキーになっていたから。しかも、むちゃくちゃ飛ぶ)

この映画は『大霊界』を一度でも見たことある人はやめといた方がいいです。僕の二の舞になります。言い換えれば、83%は『大霊界』を見たことがないことになりますね。なお、画像を探すために公式HPを見たのですが(写真は公式HPより)、Message Boardというアークを開けてしまいました。これまたポカーン。

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