ビビる大木の口癖

 こんばんみ。今日(水曜日)は、ビビる大木(敬称略)のオールナイト・ニッポンがあるので、彼について少し。テレビでの彼は正直ビミョーですが、ラジオはオモシロイ。ちょっとファンになりました。彼は1974年生まれ。同年代にしか分からないマニアックな話題が中心で、同年代の僕はツボでした。音楽でいえば、渡辺美里とか、バービーボーイズとか、そんな世代(実際ラジオでもそんな曲がかかる)。
 そんな彼の口癖が「ありゃーとございます(ありがとうございます)」と「○○師匠!」。どんな厳しい意見にも「ありゃーとございます」で対応し、全ての人を「師匠!」と呼びます。先日は、ユーミンのコンサートへ行ったらしく「ユーミン師匠」を連発していました。あと「渋いですね〜」も良くいいます。
 僕はこれを聞いたとき、彼が最近テレビによく出るようになった理由がわかったような気がしました。「我以外皆我師」と言ったのは宮本武蔵だったか?「我以外皆我師」とは、まさに真実。しかし、今の世の中、そう単純ではありません。「ありがとうございます」「○○先生」では慇懃無礼と勘ぐる人もいるでしょう。そこで「ありゃーとございます」「○○師匠!」の出番です。「本気で言っているのか怪しいけど、まぁ悪い気はしないな」という微妙なアンバイ、これが重要。「ありゃーとございます」「○○師匠!」「渋いですね〜」。彼は、この3つの言葉で芸能界を渡っていくような気がします。
 このような礼儀や世渡り術を現代的に解釈した先駆者として、みうらじゅんがいます。彼は「親孝行」という、今まで冗談の入り込む余地がなかった空間に「プレイ」という概念をたずさえ切り込みました。これはビビる大木の口癖と通じるところがあるように思われます。「やらねばならぬことがある。では、それをいかに堅苦しくなく(慇懃無礼にならないように)し、自分自身の中で娯楽化するのか」。「娯楽化」は「ゲーム化」「プレイ化」と言い換えることも可能です。僕は、ここに日常(人生)を楽しくするヒントがあるように思います。
 まずは、退屈な日常の全てに「プレイ」を付けてみてはどうでしょうか。起床プレイ、歯磨きプレイ、出勤プレイ、お年寄り席譲りプレイ、エクセル・プレイなどなど。それに「ありゃーとございます」「○○師匠!」「渋いですね〜」を加えれば、けっこうイイ線いくのでは?と思うのです 師匠!
みうらじゅん親孝行HP:http://tkj.jp/pub/oya/index.html

新「親孝行」術 (宝島社新書)

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