ヒト展示

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050826-00000761-reu-ent
ロンドン動物園で、ヒトが展示されるというニュース。「地球の生態系におけるヒトの重要性を伝えること」がこの展示の目的らしい。ヒト展示自体は、決して新しい試みではない。それは歴史を振り返ればすぐ分る。
これまで万博などの展示において、ヨーロッパ・アメリカを中心とする経済的勝ち組国は、その経済力と武力を背景に「野蛮人」を展示し続けてきた。ここでの「野蛮人」はイコール「自然」である。つまり、このニュースがトピックとして成り立つのは、今までの展示する側が、自分も展示される側になってみたよ、という自虐的意味においてである。
僕は、全ての博物館の入口に「空のガラスケース」を置き、展示を見る前に本人が、そこに入ること(展示されること)ができるようにすれば良いと思う。キャプションは「ホモサピエンス・サピエンス:地球史上もっとも生態系を破壊した生物。頻繁に同種で殺し合う」とか「日本人(九州で捕獲)」など各博物館の展示内容と関連させる。そのことにより、展示される側の気持ち、また、そこで切り捨てられるモノに気付くと思うからだ。自虐行為は嫌いだけど、今の我々にはこれくらい必要に思う。